粉瘤(アテローム)とは【皮膚にできた袋状のできもの】の総称です。
その粉瘤がお腹に出来たので摘出手術してきました!
ビー玉くらいの塊が出てきた…!
という訳で、今回粉瘤というものを知ったときの疑問
- そもそも自己流で取れるものなの?
- 治療法は「くりぬき法」「従来法(切開)」どっちがいいの?
- お腹の手術って縦横どっちに切った方がいいの?
- 手術の感想が聞きたい
などを、これから知りたい人向けに書きました。
粉瘤の処置が自己流NGな理由、そして実際の摘出までの流れ、その後の経過をレポートします!
\ご参考にどうぞ!/
粉瘤を”綺麗”に摘出するには病院に行くのが一番な理由
「粉瘤」で検索すると「粉瘤 自分で取れた」が予測に出てくるんですが、これ粉瘤のことを知れば知るほどすごく怖いことだと分かります。
そもそも粉瘤とは、毛穴から皮膚の下に袋状のできものが発生し、新陳代謝により剥がれ落ちるはずだった垢や皮脂などが、内部の袋状の箇所にたまったものなんです。
大きさによるんですが、この粉瘤の治療法って「皮膚の下の袋をごっそり摘出する」一択なので、手術が必要なのです。中身の老廃物を出すだけでは終われない…のでそもそも素人が処理できるものではないのです。
そして下手に触ると炎症が起こる可能性が大!
ここでお医者さんのブログを引用します。
普段は大人しくしている粉瘤ですが、ごみ袋が破れると、皮膚の中にゴミが撒き散らされてしまいます。
粉瘤を自分でつぶしてはいけない理由/形成外科医が徹底解説 | 東京皮膚のできものと粉瘤クリニック ふるばやし形成外科 新宿院
カラダはゴミが撒き散らされることでびっくりしてしまいます。
それが異物反応であり、炎症です。
自分で頑張って潰したりすると、このゴミ袋が破れて、異物反応が始まります。
というわけで、粉瘤を”綺麗”に摘出するには病院に行くのが一番なのです。
レッツゴー病院!!!
粉瘤治療は【外科】だった
皮膚のできものは何科にいけばいいのでしょうか?
さて、振り返ること1年ほど前。
お腹にニキビが出来てから潰れ、そのまま皮膚にぽこっとしたしこりが残りました。その時は米粒ほどの大きさでした。
「皮膚のターンオーバーにより自然になくなるだろう」と様子見をしていたら、1年でみるみるしこりが大きくなり、ビー玉ほどの大きさになりました。怖い。
基本的に皮膚にできたしこりを自己判断で済ませるわけにいかないので、ひとまず【皮膚科】へ行きました。
診断の結果、粉瘤(アテローム)だろうと診断され、薬では解決しないので、手術で摘出するため【外科】へ行くように案内されました。
なるほど、粉瘤治療は手術しかないから…
粉瘤=【外科】なんですね。
ひとつ賢くなりました!
とはいえ、できものが出来た時に「これは粉瘤だ!」と決めつけていいものでしょうか。
できものの原因は多種多様にあるわけですからね。
粉瘤腫だと思ってエコーをしたら肉腫(ガンの一種)だったことが何度かありました
エコー検査で判断する粉瘤腫の治療(にしむら皮フ科クリニックブログより)
だから粉瘤腫だと思っても、結構侮れないのですよ
粉瘤であるかを考える前に、やっぱりまずは【皮膚科】を受診したほうが良いと思います。
手術はくりぬき法?従来法の切開?
粉瘤の治療法は手術での袋摘出です!
その手術の方法は2パターンあります。
どっちが良いのか比較してみました!
【くりぬき法】
専用の穴あけ器具で穴をあけ、中身を絞り出してから最後に袋を取り出す方法です。
メリットは「傷口が小さい」こと。
デメリットは「完全に中身を見て摘出できないため、再発の可能性がある」ことです。
【従来法(切開)】
毛穴の周りにそって切開して、中身が入ったままの袋を取り出す方法です。
メリットは「原因の袋ごと取り出すので、漏れなく綺麗さっぱり摘出できる」こと。
デメリットは「傷口が大きくなる」ことです。
この2つが選択肢としてありますが、どっちが絶対に良い!というものではないです。
メリット・デメリットを考えて自分で判断するしかないです。
私が「従来法(切開)」を選んだ理由
私の場合は、外科の先生が有無を言わさず【切開】を指定しました。
ええ〜〜そうなの〜〜!?
主な理由は以下の3点だと説明されました。
- お腹というあまり目立たない箇所だったから
- 傷が目立たないよう皮膚の下から上手に縫えるから
- 再発のリスクがないのはメリット
そんなわけで「じゃあ切開にするか…」と決めました。
実際、切開にして良かった?
人によるんですが、私の場合は切開で大正解でした。
手術が始まり切ってから分かったのですが、私の袋は周囲の肉に張り付いて取るのがめちゃくちゃ大変だったのです。手術の時間も倍かかりました。なのでくりぬき法だと上手く肉の周囲を切れず、逆に傷が大きくなっていたかもしれません。
手術中に先生が「あれ?やわらかい…」「くっついちゃってる」「膿んでる」とざわざわしていたのが怖かったです。
お腹の傷は縦に切る?横に切る?
お腹の手術は縦に切るの?横に切るの?
それによって手術後の動きやすさ、跡の綺麗さってあるの?
選べたら選びたい…
やっぱり横じゃない?縦だとストレッチで伸びをしたときに張りそう。
検索しても帝王切開の開き方しか出てこないし、そこまで深く切らないから参考にならない…
先生に聞いたら、普通に「横」でした。
お腹の毛の向きに隠れたり、線に隠れるからだそうです。
悩まず素直に聞けば良かったな!
実際に摘出したレポート(感想)
最初に来院と費用から。
【費用】合計10,700円くらい(外科エコー3,000円+手術7,300円+顕微鏡検査代380円 ※保健治療で3割負担の場合)
【来院日】合計4回(初回受診+手術+翌日のチェック+顕微鏡検査結果&傷口チェック)
※消える手術糸なので、後日来院がいらないのです
【1】病院に行く
お腹の皮膚にしこりが出来て1年。
ふと、ウエストが締まる服を着るとゴリゴリ当たって痛いことに気づいた。
ゴリゴリ邪魔ッ!!!
この「ゴリゴリが邪魔」が限界にきたので病院に行くことにしました。(気づいた翌週に行った)
最初にもざっくり言ったんですが、最初は皮膚科に行きました。
診断の結果、粉瘤(アテローム)だろうと診断され、薬では解決しないので、手術で摘出するため【外科】へ行くように案内されたのです。このとき皮膚科の先生は丁寧にしくみを解説した上で「紹介状書くと君お金かかっちゃうから、普通に外科受診した方がいいね」とアドバイスをくれました。やさし〜〜
そして外科へ。
外科でエコーを当ててもらうと、白いしこりが見える。これが粉瘤でした。
「日帰り手術するから予約してください」と言われ、空いている日を予約してその日は終わりました。
【2】サクッと日帰り手術
事前に言われたことは2点。
・30分くらいで終わる手術です
・お昼ご飯は軽めにしてきてね
当日は時間通りに来て、手術台に案内されすぐに手術が始まりました。
痛くないし顔周りでもないので、雑談しながらの進行。
- 服をめくって手術台に横になる
- 部分麻酔を打たれる(痛みはちくっとする程度)
- 切って中身を取り出す(痛みはないけど伸ばされる感覚はある)
- 縫って絆創膏を貼って完了
こんな流れで終わりました。
所要時間1時間。本来粉瘤手術は肉周りとの癒着をカットして「つるん」と取れるそうなので、私も30分程度で終わる予定でした。しかし皮膚を切って中身を見たところ、粉瘤が周りの肉にへばりついていたため時間がかかったそうです。
ちなみに摘出した粉瘤(アテローム)を見せてもらいました。
先生が写真撮って良いよ〜とOKくれたので、パシャリと撮影会。
思っていた以上に大きい…
取れてよかった!
その後すぐに起き上がって、受付で痛み止めを1日半分処方されました。
あとは翌日(様子見のため)と2週間後(様子見と最近検査の結果を見るため)の予約をして終わりです。
術後、今日のお風呂は傷口に水当てないでねと言われました。
髪を洗えないと予測して美容院を予約しておいた私、えらいぜ!
【3】手術後数日〜2週間後
翌日、様子見のために来院し、10分くらい見たあと絆創膏を処方してもらいました。
(痛みがないか聞かれたけど、あんまり痛くはなかったです)
「何日後から運動して良いですか?」と聞いたところ、「3日くらい?」という回答が。
早くないか??と思いましたが、処方された絆創膏も3日分でした。
調べると、本当に3日くらいで傷口が塞がるらしい。
いやでもさすがに怖い…ので、5日目〜7日目も絆創膏を買って貼っていました。
- 1日目(手術日)…絆創膏を貼られる。
- 2日目(様子見の再受診)…絆創膏を剥がして傷チェックしてから、新しい絆創膏を貼られる。夜お風呂後に新しい絆創膏を貼る。
- 3日目…夜お風呂後に新しい絆創膏を貼る。
- 4日目…夜お風呂後に新しい絆創膏を貼る(病院からもらった絆創膏が尽きる)
- 5日目〜7日目…市販の絆創膏を貼る
- 8日目〜…服に傷口が当たるのが気になるので、ガーゼをあてて過ごす
\しみるのが怖いので、これをお風呂の時だけ貼ってました/
1週間もすると傷口が硬くなっていたので、もう安心!
私は手術日からちょうど1週間後に運動を再開しました。
(Nintendo Switch の「フィットボクシング」という運動ゲームです)
【4】細菌検査の結果が出る(おわり)
手術から2週間後、顕微鏡検査の結果を聞きに来院しました。
(摘出したしこりの中身などを調査してもらっていたのです)
結果はアテローム(粉瘤)でした。よかった。
このしこりは、摘出した後に検査をしてきちんと「粉瘤でした」と分かってから終了となります。たまに良性でない別の腫瘍という場合があるようです。
取って終わり!安心!ってわけではなかったんだ!
でもこれにて無事終わりでよかった!
しこりがあった場所もなだらかになっており、傷口は(ミミズ腫れのような)ふくらみもなく綺麗でした。
ここから徐々に傷口の色も薄くなっていくことでしょう。
以上が、実際に摘出したレポートとなります。
まとめ:さいごに
今回「粉瘤」というものを知り、治療法を知ったのですが、手術以外でどうにもならないものだったので驚きました。
「粉瘤」で検索して「粉瘤 自分で取れた」が予測に出てくるんですが、全然取れないので病院に行ってください。
粉瘤ではない可能性(腫瘍とか)もあるので、とりあえず病院に行ってください。
お医者さんでも顕微鏡で見るまで確証がないのですから、素人目で100%「粉瘤だ!」と決められるものでもないと思います。また、実際に手術してみて思ったのですが、中身を見ないと綺麗に摘出できるかわからないです。
というわけで、最初の疑問は全部解決しました。
- 粉瘤は自己流では取れないので病院へ行くべし
- 治療法は(私は)「従来法(切開)」で良かった
- お腹の手術は横に切った
- 手術はさっくり終わったし、術後も痛くなかった
いや〜!病院に行って良かった!
お腹にゴリゴリビー玉サイズのしこりが当たることもなくなり、快適です!
できものを綺麗に摘出するには病院に行くのが一番ですね!!!
以上、ヒカリビタミン でした!
おわり!