グレースケール漫画に最適なトーン濃度(%)の決め方

\最適なグレー(灰色)の濃度ってどれ?/

わたし

というわけで、Web漫画のトーンについてまとめました。

Web漫画を描くにあたり、トーンの濃度に悩みました。

トーン部分がグレー(灰色)であることが多いWeb漫画は、薄いグレーと濃いグレーで塗り分けられている。色数は多くても良いが、絞った場合は2〜3色くらい。
その数色を適当に決めて良いものか…と。

わたし

結論からいうとこの3色に落ち着きました。

黒の不透明度の数値でいうとこうです。
薄いグレー…黒10%
濃いグレー…黒30%
より濃いグレー…黒50%

黒10.30.50を使用したのが冒頭の漫画です。

更に黒に近いトーンを足したい場合は、黒70%を使うようにしてます。

▼黒10.30.70を使用したのがこちら。

(水色入っててすみません。リュックにあるグレーが黒70%です)

「3色より2色くらいでまとめたい」「もう少し濃い方がいいな」という方は
薄いグレー…黒20%
濃いグレー…黒50%

でもいいかもしれません。

その濃度の決め方と、配色例をまとめました。
トーンに迷った時の目安にどうぞ!

もくじ

はじめに:トーン部分をグレーで塗る理由

Web漫画はトーン部分がグレー(灰色)であることが多い。

紙面では白黒印刷ゆえに点の密度で濃淡が表現されているトーンですが、液晶ではその必要がないからです。むしろ画像が拡大縮小されるため、点ではなくグレーで濃淡を表現した方が安心安全。

また、グレーにしておけば…
・後でカラーで塗りたくなったときに対応しやすい
というメリットがあるし、

あとで「印刷物にしたい!」と思ったときに
・グレーからトーン化できるソフトがある
・大抵の印刷所はグレースケール印刷に対応してる
・印刷物の大きさによってトーンの大きさを変えられる

と対応出来る点も安心なのです。

トーン濃度(%)の決め方

印刷を想定して色を決めよう

今は個人で印刷所に依頼をして本を出す方も多いので、印刷所で「このくらいの濃さだったら印刷で出ますよ」と基準を出している場合が多いです。

下記サイトを参考にすると
「グレー濃度は10%〜80%が望ましい」ことが分かります。

単色データのトーン濃度について●本文等の単色原稿のグレースケールデータでは、トーンの濃度は10%〜80%くらいまでが印刷に適しています。

同人 印刷 ラック出版

グレースケールで入稿される場合、きちんとアミ点として残したい部分は、10%(薄い部分)~80%(濃い部分)くらいの濃度にとどめることをお薦めします。5%や95%のアミをそのとおり印刷で出すのはまず不可能です。

共信印刷WEBサイト

どうして印刷基準を参考にするかといえば、もしかしたら印刷する機会があるかもしれないからです。人生何があるかわかりません。

漫画を参考にしよう

どこ情報かは忘れたんですが、日本で一番売れている「ONEPIECE」では
薄い影 61番
濃い影 63番

のトーンを使用しているらしいです。

この61番=黒の不透明度10%に相当するようなので、
薄い影 黒10%
濃い影 黒30%

と決めておけば漫画雑誌と遜色ないトーンになると思われます。

web漫画サイトを参考にしよう

困った時は実際のWEB漫画サイトを参考にするのが一番です!
お気に入りのWEB漫画のトーン部分を見て、スポイトで色を抽出して、どのくらいのグレー濃度なのかを調査してみるといいと思います。

グレー濃度、色数ごとの配色(一例)

「薄いグレーは黒10%、濃いグレーは黒30%くらいかな…」
「でもまだ迷うな〜」
「何色くらい使うのが見栄えいいんだろう」
という方へ、実際にイラストにトーンを配置した配色パターンをいくつかご用意しました。

【1色】なら20~30%

漫画業界で「63番のトーン」というのはめちゃくちゃメジャーなので、困ったら黒30%のグレーを使用すれば大きく外すことは無いです。

【2色】良いとこどりの20%50%

10%、30%がメジャーとお伝えしましたが、
「画面上だと10%って薄いなぁ」と思ったら5%ずつ上げるのも良いかもしれません。
比較画像を置いておくのでご参考までに。

また、メインのトーンを20%、50%にするという漫画も見かけます。
「肌の影を10%にして、その他の薄いトーン部分を10%あげた20%にする」ということらしいです。おお、いいとこ取りですね。

【3〜4色】肌の影は10%

10%、30%がメジャー、もっと濃いのも欲しいなら同じ法則で20%上げた50%を足すのはどうでしょう。

また、さっきも出てきたように、
「肌の影を10%にして、薄いトーンはそれより少し濃度を上げる」という技法はよくあるそうです。

一番薄いトーン10%の次に20%を持ってくるか、30%を持ってくるかは自分の好みでしょうね…。比較画像を置いておきます。

「薄い色は少しの違いで印象がだいぶ違うので、
「10%20%30%全部使うぜ!」というのも全然ありだと思います。

【5色】黒色の表現はベタと70~80%で

「黒ベタは濃すぎるけどもっと濃い色の表現が欲しい」という時は、70~80%のグレーを使用すると良いでしょう。

絵に合わせて変えていこう!

いかがでしたか。自分だけのグレー濃度は決まりましたでしょうか。
わりと絵柄や漫画の傾向にもよると思うので、とりあえず塗ってみるのが一番だと思います。

迷走してきたら


いざグレーの濃度を決めたあと、
「本当にこれで良いのかな?」
「比較し過ぎて分からなくなってきた…」

となった時は、全体のカラーを変えてみるのがおすすめ。

モノトーンではなく他の色の場合、濃度の印象も違って見えます。
気分が変わって決めやすくなるかも。
色のベタ塗りレイヤーを上に置き、レイヤー効果「スクリーン」をかけてみましょう!

まとめ

以上、参考になったでしょうか?
さっくりとまとめると、

  • 黒の不透明度 10%~80%から選びましょー!
  • 漫画雑誌を参考にするなら「黒10%、黒30%」
  • もっと濃いなら「黒20%、黒50%」もオススメ
  • あとは個人の好みである!

という感じです。おわり。

(2020.10.05追記)

わたし

Twitterで記事がバズってました。

その後ブログコメントに「フォローしようとしたら鍵垢だった残念」という声があったので見に行ったら、違うアカウントにリンクしてました。ごめんなさい。
▶︎「ヒカリビタミン」ツイッターアカウントはこちらです。

わたし

修正漏れですごめんなさい。

【おまけ】グレースケール漫画に最適なトーン濃度(%)の決め方記事…のおまけ。
Q:「グレーの%って一体どこのこと?クリスタで同じグレー作れる?」
A:「%は、真っ黒を100%としたときの不透明度の値です。ここで調整できます↓」

以上です!みなさんよいグレー漫画ライフをお送りください〜

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